「何もできてない」なんて言わせない。家庭という城を支える、あなたの隠れた「経営能力」。

もし、主婦をやってきたあなたが、そう考えてるのなら・・・どうかその言葉を一度疑ってほしいんです。
私は、エステスクールを運営しています。スクールへのお問い合わせや、個人セッションの場で、多くの女性とお話ししたり、エステを通じてサポートしてきました。キャリア相談や、就職や転職のサポート、開業の相談などを受けてきました。
その中で、心を痛めるのが・・・
という、控えめでありながらも、どこか自分を卑下しているような言葉たち。
その度に、私は胸の奥がチクリと痛みます。
それは、彼女たちが自分に自信を持てない理由が、彼女たち個人の問題だけではないと考えているからです。経済活動を伴わない家事や育児は、「誰でもできること」「社会に出ていない、貢献してない時間」として見られがちな、社会全体の空気。その目に見えない圧力が、彼女たちの自己肯定感を静かに削り取っているように感じるから・・・。
「社会に出る・お金を稼ぐ=自立・社会での価値」という呪縛
私はつい最近まで、女性が経済力をつけ、家庭に縛られず、自分の人生を切り開いていくことこそが、女性の活躍だと信じてきました。「女性だってできる!」「経済的に力をつけよう!」と。もちろん、それ自体は、今も前向きでいいことだと思っています。
しかし、ふと立ち止まって考えるとその「活躍」の定義は、本当に正しいのだろうか、とも思うんです。
外でバリバリ働くことが「価値が高い」で、家庭を支えることが「価値が低い」という二項対立の構図に、無意識のうちに私自身も縛られてはいなかったかと。
もちろん、社会で活躍したい、その手段が美容やエステなら、私は全力で応援しサポートできます。それは私のエステ講師としての使命であり、仕事だから。でも同時に、家庭を支え、子を育てるという、社会にとっても意義があり、最も責任の重い仕事に従事してきた女性たちへの、社会からの尊敬が、あまりにも欠けているのではないかと感じるようになったのです。
主婦業は「家庭よという小さな会社の経営」である
「主婦しかしてない」。
とんでもない。主婦業は、家庭という名の「小さな城」を、快適に、潤滑に回すための実務能力とマネジメント能力が必要です。経理を担ってることも多いですよね。
家計の管理は「財務」。日々の献立の決定と実行は「ロジスティクスと生産管理」。子育ては、予測不能な要素が詰まった「長期的かつ究極人材育成」。家族の健康を守ることは「リスクマネジメント」。
これだけの複雑なタスクを、感情労働(家族のケア)を含めながら、日々こなしている人は、間違いなく高い「経営能力」と「忍耐力」「調整力」を兼ね備えています。これを「たかが主婦」「何もしてない」・・・と言ってしまうのはあまりにも酷いことに思えるんです。
あなたの時間は「空欄」ではない
にもかかわらず、「何もしてない」「家庭に入ってた」と過去の時間を無かったことにしてしまうのは、あまりにも悔しい。
私は、エステティシャンという仕事、そしてスクールの講師という仕事を通して、「自信を取り戻し、自分の力で人生を切り拓くための、揺るぎないもの」を育ててほしいと思っています。
そして、その土台は、あなたの過去の時間の中にあるかもしれません。
子育てを経験した女性の、細部にまで気づく「観察力」。家族の気持ちを優先してきたからこその「共感力」。家計をやりくりしてきた「計画性」。これらはすべて、お客様の心に寄り添い、結果を出すために必要な、エステティシャとしても役立つ能力、「人間力」そのものだと思うんです。
SUHADAが信じる、あなたの力
私は、専業主婦だった方も、社会でのキャリアを積んできた方も、それぞれの人生で培った力を、美容というフィールドで最大限に輝かせられると考えています。
あなたは、家庭だけではなく社会にもすでに貢献しています。だから、もしこの先、働くにしても働かないにしても、やってきたことを「無かったこと」になんてしないでほしい。
堂々と、自信をもって「家庭を、家族を支えてきた」と自分を肯定してくれたら嬉しいです。
↓特典付き!美容講座が気になる、という方はまずは↓
↓未経験からプロになる!フェイシャルエステを学ぶ↓
↓経験者向けの単発レッスン・講座↓
執筆者

永松麻美(ながまつあさみ):東京都世田谷区(下北沢)でエステサロン&スクールSUHADAを運営してるオーナーエステティシャン・エステ講師。サロンは12年目。初心者からエステサロン開業を目指すための技術・知識スクールを運営、卒業生の開業・経営サポートにも携わっている。美容家としてTV・ラジオ・雑誌の美容記事監修・執筆、化粧品や美容アイテムの監修メディア出演もしている。著書に「シワとりパーフェクトブック」「正しい知識がわかる 美肌事典」「キレイかどうかは自分で決める」「表情筋ほぐし」がある。