「エステティシャンは美人じゃないとダメ?」17年間この仕事を続けて気づいた、施術者としての美しさ

スクールの無料相談で、たまにこんな質問をいただきます。
特に、40代からエステティシャンを目指す方ほど、この不安を抱えている方が多い。年齢による変化で自分の見た目に自信をなくしてしまう人も多いから・・・。
施術者は、綺麗であってほしい
まず、率直に言います。
施術者は、「綺麗」であってほしい。
これは、私が12年間この仕事を続けてきて、変わらない正直な想いです。
なぜなら、私たちは「人を綺麗にする仕事」をしているから。
お客様は、自分を「より美しくしたい」と思って、サロンに来てくださいます。
その時、施術者が美しくなかったら、どうでしょう?
そんな不安を抱かせてしまうかもしれません。
説得力も、期待も、生まれにくい。
だから、施術者は綺麗であってほしい。
これは、この仕事をする上での責任だと思っています。
でも、「綺麗」って何だろう?
でも、ここで大切なのは、「綺麗」の定義です。
私が考える施術者の「綺麗」とは、 マネキンのような完璧な顔立ちのことではありません。抜群のスタイル、ということもでありません。
華美なアクセサリーで着飾ることでもない。 派手なネイルや、目立つメイクでもない。なぜなら・・・
施術者としての「綺麗」とは
では、施術者としての「綺麗」とは何か。
それは、
- 健康的な体型
- 血色の良い肌
- まとまった髪
- 上品なメイク
- 清潔感のある身だしなみ
つまり、「丁寧に生きている」ことが伝わる姿だと思っています。
顔の造形が美しいかどうかではなく、 血色の良さ、清潔感、丁寧さ。
メンテナンスは、仕事の一部
だからこそ、私は自分の身体や顔のメンテナンスを、 仕事の一部だと考えています。
手はもちろん、肌も、髪も、体型も。
適度な運動で体力をつけること。 健康的な生活を心がけること。 肌のケアを怠らないこと。
これらはすべて、エステティシャンという仕事をする上で必要なことです。
年齢を重ねるごとに、それはどんどん難しくなっていきます。それは私も日々実感しています。
若い頃は何もしなくても肌はきれいだったけど、 40代になると、努力なしには保てない。でも、努力することも、この仕事の一部です。
完璧じゃなくていい。
ここで強く伝えたいことがあります。
エステティシャン、セラピストだから完璧な容姿である必要は、ないということです。
施術者だって、人間です。
加齢、病気、怪我などの不可抗力だってあるのだから。
それは、当然のこと。
完璧な美しさを保ち続けることなんて、誰にもできません。あまりに厳しい美の基準を自分に課してしまうと辛くなってしますし、最悪心身を病むことだってありえます。
理想と現実の間で
もちろん、理想はあります。
お客様の「なりたい姿」の先に、自分がいること。
お客様が目指す美しさを、自分自身が体現していること。
私は、それが理想だと考えています。
でも、現実はそうじゃないこともある。
完璧ではない自分。 思い通りにならない身体。 コントロールできない肌。
そんな時、私たちはどうすればいいのか?
不完全さを、開示する勇気
私は、不完全な自分を開示することも、この仕事の一部だと思っています。
例えば、肌荒れをした時。
それを隠すのではなく、 「実は最近、ストレスで少し肌荒れしてしまって。こういう時はこのケアをすると落ち着くんですよ」
と、対処法を伝える。プロだからこそ知ってる対処法。
体型が変わってしまった時。
「薬の影響で体重が増えてしまったんですが、今はこういう運動を取り入れて、健康的に戻していこうと思っています」
と、自分の受け止め方を共有する。
完璧ではない自分を見せることで、 むしろお客様は安心してくださることもあるかもしれません。
そう思っていただけることもあるんです。
私たちは、完璧に美しくあるべき存在ではない
私たちエステティシャンは、 完璧に美しくあるべき存在ではありません。
私たちは、 お客様を綺麗に導く存在です。
綺麗でいる努力はすべきだと思う。 でも、過度な結果や完璧さを、自分に求める必要はない。
エステティシャンを目指すあなたへ
もしあなたが今、
そう思っているなら、伝えたいことがあります。
顔の造形は、関係ありません。
大切なのは、
- 綺麗になりたい、なろうとする姿勢
- 清潔感を保とうとする意識
- 自分の身体と肌を大切にする習慣
それだけです。
そして、それは誰にでも、今日から始められることです。
SUHADAスクールで大切にしていること
SUHADAスクールでは、技術や知識だけでなく、 「施術者としてのあり方」も一緒に学んでいます。
それは、華美に飾り立てることではなく、 丁寧に、清潔に、健康的に生きること。
そして、完璧ではない自分も受け入れながら、 努力を積み上げていくこと。
生徒さんたちには、いつもこう伝えています。
自分を大切にする人だからこそ、 お客様も大切にできるのだと思います。そして、お客様を丁寧に扱うには、自分を丁寧に扱うことも大事なんです。
最後に
エステティシャンは、綺麗であってほしい。
でも、それは顔の造形や完璧な美しさではなく、 自分との向き合い方。
血色の良さ、清潔感、健康的な佇まい。
そして、時には不完全な自分も受け入れながら、 できる範囲で努力を続ける前向きさと誠実さ。
それこそが、お客様に信頼され、 長く愛されるエステティシャンになるための本質だと、 17年間この仕事を続けてきて、私は思います。
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執筆者

永松麻美(ながまつあさみ):東京都世田谷区(下北沢)でエステサロン&スクールSUHADAを運営してるオーナーエステティシャン・エステ講師。サロンは12年目。初心者からエステサロン開業を目指すための技術・知識スクールを運営、卒業生の開業・経営サポートにも携わっている。美容家としてTV・ラジオ・雑誌の美容記事監修・執筆、化粧品や美容アイテムの監修メディア出演もしている。著書に「シワとりパーフェクトブック」「正しい知識がわかる 美肌事典」「キレイかどうかは自分で決める」「表情筋ほぐし」がある。