エステで独立したいけど何から？と悩むあなたへ。最初から「具体的な目標」なんてなくていい理由

 

 

まだエステティシャンとして修行中の20代だった頃

私はぼんやりと、しかし確かにそんな夢を抱いていました。

 

来る日も来る日も、技術を磨きながら

空いた時間には開業に関する情報を必死で集める毎日。

 

でも、何から手をつけていいのか・・・

さっぱり分かりませんでした。

 

今のようにSNSでキラキラと活躍する先輩も少なく

開業してる人は周りにいないし、情報も出てこない。

 

「エステ 開業」と検索しても

欲しい情報にはなかなかたどり着けない時代。

 

途方に暮れた私は、勇気を振り絞って

とあるサロン向け化粧品ブランドが開催する

「開業相談会」の扉を叩きました。

 

担当者のその質問に、私は言葉を詰まらせました。

そう答えるのが精一杯でした。

その瞬間、担当者の顔が明らかに曇り

テンションが下がっていくのが分かりました。

 

今なら、その担当者の気持ちも痛いほど理解できます。

 

彼の仕事は、すぐにでも契約してくれそうな

「具体的な目標」を持ったサロンオーナーか

数ヶ月以内に開業する人を見つけること。

 

きっと営業成績もあるだろうし時間は有限です。

 

「いつか」というフワフワした“願望”を語り

「なんとなく情報を得に来ました！」

 

そんな小娘に、貴重な時間を割きたくなかったのでしょう。

それは、ビジネスとして当然のことかもしれません。

 

でも、当時の私は、そんな風に割り切れませんでした。

 

世間知らずで、ただ夢だけを胸に

抱いていた20代の私には、彼の態度が

そんなふうに、夢や自分を否定されたように感じられたのです。

 

相談会の帰り道、大きなショックと

悔しさで胸がいっぱいになりました。

 

せっかく芽生えた夢の蕾が、固く閉じて

しまいそうになった、忘れられない一日です。

 

あなたには、絶対にそんな思いをしてほしくない。

このコラムを読んでくれているあなたも、

もしかしたら、かつての私と同じように

「いつか自分のサロンを…」という

憧れを抱いているかもしれません。

そんな風に、一歩を踏み出すことを躊躇していませんか？

 

だとしたら、私は声を大にしてあなたに伝えたい。

今はまだエステ未経験だっていい。

何者でもなくたっていい。

夢や目標、憧れを持つことに、資格なんて必要ありません。

 

あなたが本気になれば、これからいくらでも経験者になれるし

輝かしいキャリアだって積んでいけます。

 

そもそも・・・

「具体的な目標」や「揺るぎない覚悟」なんて

最初から持っている人の方が稀なのです。

 

夢や憧れは、まず一歩踏み出し、何かを学び、

行動してみて初めて、輪郭を帯びて「具体的な目標」へと育っていくもの。

 

すべての始まりは、そんな「ちょっといいな」

という小さな興味や、“願お望”からでいい。

 

その小さな光を、誰かの心ない一言や

「私なんかが…」という自信のなさで、どうか消さないでください。

 

あなたのその小さな“願望”の蕾を、私たちは笑ったりしません。

むしろ、その蕾がいつか大輪の花を咲かせるまで

大切に育てていくのが、私たちの役目だと信じています。

 

そう感じるのは、当然のことです。

 

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