【プロが警告】乾燥肌さんの長風呂は実は危険?うるおいを守る「入浴前のひと手間」

まだまだ寒い日が続きますね。 冷え切った身体を温めるために、熱めのお湯にゆっくり浸かるのが至福の時間…という方も多いのではないでしょうか。
スクールの授業でカウンセリングの練習をしていると、生徒さんからよくこんな質問が出ます。
確かに、入浴は血流を促し、代謝を上げる素晴らしい習慣です。 しかし、「皮膚理論(スキンケア)」の観点だけで見ると、実は手放しで褒められないケースがあります。
特に、乾燥肌やアトピー素因をお持ちの方の「長風呂」は、かえって肌のバリア機能を壊す原因になりかねません。
今日は、プロとして知っておくべき「意外な入浴と乾燥のメカニズム」と、うるおいを守るためのプロの裏技をお伝えします。
なぜ、湿度の高いお風呂で「乾燥」するのか?
お風呂場は湿度が高いため、肌が潤っているように錯覚します。 しかし、クレンジング・洗顔を終えた直後の肌は、皮脂膜という天然のガードが洗い流され、「無防備」な状態です。
この無防備な状態で長時間お湯や蒸気にさらされると、角質層は水分を吸いすぎて「ふやけた」状態になります。
分かりやすくイメージするなら、プールや海に長く入った時の指先です。シワシワになりますよね? あれと同じ現象が、お顔の肌でも起きています。
また、42℃以上の熱いお湯は、肌に必要な油分まで過剰に奪い去り、入浴後の急激な「過乾燥」を招きます。
「良かれと思ってやっていた長風呂が、実は乾燥の原因だった」 この事実に驚かれる生徒さまやお客様は、意外と多いのです。
プロが提案する解決策は「先塗り」
では、お風呂好きな乾燥肌さんはどうすれば良いでしょうか? 「長風呂はやめてください」と言うのは簡単ですが、それでは楽しみを奪ってしまいます。体にとっても湯船に浸かる習慣は続けてほしい。
プロとして私がおすすめしている解決策は、これです。
クレンジング・洗顔が終わったら、湯船に入る前に、お手持ちの乳液やオイルを軽くお顔に塗ってください。
これは、洗い流された皮脂膜の代わりに、人工的な油分の膜(疑似バリア)を作ってあげるという考え方です。 油分でフタをすることで、角質層が必要以上にふやけるのを防ぎ、大切な潤い成分が流出するのをブロックできます。
「お風呂でシートマスク」はNG?
ここでよくある勘違いが、「お風呂の中でシートマスク」です。
実は、これもあまり推奨できません。 多くのシートマスクは「水ベース(化粧水)」で作られています。 湿度の高い浴室でさらに水分を与え続けると、先ほどお話しした「ふやける現象」を促進させてしまうリスクがあるからです。
お風呂の中で使うなら、水分ベースの化粧品ではなく「油分(乳液・オイル・クリーム)」ベースのものを選んでくださいね。
「理由」が分かれば、肌は守れる
ただ「乾燥しますよ」と聞くのと、 「角質層がふやけて、うるおい成分が流れ出るから、先に油分でフタをする」と理解するのとでは、納得感が全く違いますよね。
「なんとなく」「SNSで美容詳しい人がそう言ってた」ではなく、理論で理解し自分の言葉でお伝えする。 それが、お客様の肌を、そしてあなた自身の肌を本当に守る近道です。
SUHADA ACADEMYでは、こうした「なぜ?」を言語化してお伝えしています。
執筆者

永松麻美(ながまつあさみ):東京都世田谷区(下北沢)でエステサロン&スクールSUHADAを運営してるオーナーエステティシャン・エステ講師。サロンは12年目。初心者からエステサロン開業を目指すための技術・知識スクールを運営、卒業生の開業・経営サポートにも携わっている。美容家としてTV・ラジオ・雑誌の美容記事監修・執筆、化粧品や美容アイテムの監修メディア出演もしている。著書に「シワとりパーフェクトブック」「正しい知識がわかる 美肌事典」「キレイかどうかは自分で決める」「表情筋ほぐし」がある。