この記事の要点
- エステティシャンには国家資格がなく、法律上は、知識や技術を学ばなくても開業できます。
- ただし、お肌・身体・衛生の知識が足りないと、お客様を傷つけるリスクがあります。傷つくのは、お客様だけではありません。
- 集客(マーケティング)も大切です。「技術か集客か」ではなく、両方が必要です。
- 開業前に、技術や知識をどこで、どの深さまで学ぶのかを確認することをおすすめします。
受講生から聞いた、ある化粧品メーカー営業さんの言葉
先日、受講してくださった方から、こんな話を聞きました。
開業の相談をするために、あるメーカーに問い合わせたところ、営業の方に、こう言われたそうです。
正直、「エステをなめないで!」と叫びそうになりました。
営業さんの言い分にも、一理はあります
技術や知識を学んでも、お客様が来なければ、サロンは続きません。集客に悩むサロンオーナーさんが多いのも事実です。マーケティングは大切で、私も軽く見ているわけではありません。
でも、そこに「だから技術と知識はいらない」と続くのは、絶対に違うと思います。
エステティシャンは、国家資格なしで開業できる、でも。
エステティシャンには国家資格がなく、民間資格のみです。法律上は、メーカーの講習や、簡単な学びだけで開業することもできます。
ただ、「開業できる」ことと、「お客様に安全な施術ができる」ことは、別の話です。
エステは、お肌のこと、身体のこと、衛生のことを知らないと、お客様を傷つけてしまうリスクのある仕事です。
知識や技術が足りないと、誰が傷つくのか
私は、知識や技術、経験が足りないために、お客様の肌や身体を傷つけてしまった事例を、これまでに見てきました。
傷つくのは、お客様だけではありません。優しい気持ちを持った施術者も、傷つきます。「儲かればなんでもいい」と思って、エステティシャンやセラピストになる人は、少ないはずです。
SUHADAには、過去にもこんな声を打ち明けてくださった方が、たくさんいらっしゃいました。
- 「少しだけ習ったけれど、結局、肌トラブルを出してしまって、自信をなくした」
- 「お客様を傷つけてしまい、廃業しようか本当に迷っている」
- 「ちゃんと学んでこなかったので、知識や技術を学び直したい」
そうした方が、あらためて学び直し、自信を取り戻していく姿を、私は見てきました。
技術を学ぶのは、遠回りではありません
学ぶことは、遠回りに思えるかもしれません。広告にお金をかけて、技術や知識は後回しにする。そのやり方で、短期的にうまくいくこともあるでしょう。ただ、そのやり方で、長く続くサロンをつくるのは、難しいと感じています。
不幸な事故を、少しでも減らしたい。傷つくお客様も、傷つくエステティシャン・セラピストも、減らしたい。教育に携わる者として、現場に立つエステティシャンとして、私にできることを続けていきたいと思っています。
開業前に確認したいこと
メーカーや営業の方と話すときの確認ポイント
- 技術講習の内容、時間、回数が、具体的に示されていますか
- お肌のリスクや、施術してはいけない場合(禁忌)についても説明がありますか
- 契約を急かされていませんか
- 契約後のサポートの範囲が、書面で確認できますか
※ メーカーの営業の方の中には、サロンの長期的な成功を、本気で応援してくださる方もたくさんいらっしゃいます。そうした方と出会えることを、私も願っています。
開業前に、体系的に学んでおきたいこと
- 皮膚と身体の基礎知識(皮膚理論、解剖生理)
- 衛生管理
- 禁忌事項と、トラブル時の対応
- カウンセリング
- 施術技術
よくある質問
Q. エステティシャンは、資格がなくても開業できますか?
A. 国家資格はなく、法律上は、資格がなくても開業できます。ただし、お客様の肌や身体を扱う仕事なので、知識と技術を学んでから始めることを、私はおすすめしています。
Q. メーカーの技術講習だけで、開業して大丈夫ですか?
A. 法律上は可能です。ただ、講習の内容や時間は、メーカーによって異なります。化粧品やマシンなど製品のことだけではなく、肌の仕組み、衛生、禁忌、トラブル対応まで学べるのか、契約の前に確認してください。
Q. 技術と集客、どちらを先に学ぶべきですか?
A. どちらか一方ではなく、両方が必要です。技術と知識がなければ、お客様に安心して通っていただけませんし、集客ができなければ、サロンは続きません。でも、私は技術や知識を先に学ぶべきだと考えています。そこがなければ、始まりません。
Q. 学び直しはできますか?
A. できます。SUHADAには、「以前、少し習ったけれど不安が残った」という方が、学び直しに来てくださっています。
まとめ
- エステティシャンは、国家資格なしで開業できます。
- ただし、お客様の安全のために、お肌・身体・衛生の知識と技術を学ぶことが大切です。
- 集客と技術は、どちらも必要です。
- 営業の方の話も、鵜呑みにせず、確認しながら聞いてください。
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