エステサロン開業までの流れ/資格はいる?開業資金はいくら?
「いつかエステを開業したい」
「エステサロンを開業いたいけど、
何から手を付けていいかわからない」
そんな人のためにエステサロン開業の
仕方について解説したコラムです。
エステサロン開業から11年目の
オーナー永松が解説します。
まず、エステ開業に必要な前提条件は以下になります。
①技術・知識
②経営ノウハウ
③資金
です。
開業するのが
一人オーナーサロンか?
人数の多いサロンか?
などによって必要なことは違いますが
このコラムでは
・個人エステサロン
・少人数エステサロン
と仮定して解説します。
エステサロン開業9つのステップ
前提として、エステや接客の技術や知識は必要です。
これがないと、開業はできても継続が難しいのが現実ですから。
まだエステ技術や知識が乏しい、
エステサロン勤務経験など
がない場合は技術の取得から考えてください。
今までエステサロンなど美容業界での
勤務経験がない場合
本当のゼロベースからエステサロン開業を目指すなら
以下が大まかな流れとなります。
①技術、知識を身につける
②サロンコンセプトなどを考える
③物件を見つける
④資金調達
⑤内装工事施工
⑥備品、機器の準備
⑦販促や告知
⑧サロンシステムの構築
⑨OPEN
ひとつひとつ、解説していきますね。
①技術、知識を身につける
実はエステサロン開業に必要な資格はありません。
世の中にある資格は全て「民間の資格」です。
エステは自由業のため、保健所の登録なども
必要ないので法律上は実は
「素人・未経験でも今すぐ、今日にでも開業」できます。
開業届さえ出せばOK。
ですが・・・
人のお肌や体に触れる仕事ですし
衛生管理なども必要です。
しっかりとした技術・知識を身につける必要がありますし
それがないと「安全に施術を行う」ことができず
クレームやトラブルを出してしまいます。
運良くトラブルがなかったとしても、
お客様が「また通いたい!」
「ここだからこそ通いたい」
と足を運んで下さらなければ
開業後、サロン経営を継続するのは難しいです。
法律的にはど素人でもOKですが
現実的にはお客様に求められる
「技術・知識」が必要になります。
②サロンコンセプトなどを考える
↑SUHADAフェイシャルエステスクール卒業生のサロン内観↑
サロンの名前や場所は?
メニューは?
どんな人のための、どんなサービスを
提供する場所なのかなど
コンセプトをしっかりつくる必要があります。
経営理念や、自分の強み、開業エリアのリサーチや
他サロンとの差別化なども考えていきましょう。
ただし、個人エステサロンの場合は
オーナーさんのやりたいことや方向性が変わり
コンセプトが変わりことも多いです。
ガチガチに決めてしまうのではなく
「仮決め」くらいの気持ちで、
ざっくりと決めていきましょう。
開業後徐々に固まっていくことも多いのです。
ただし、「おおまかに」は決めないと
チグハグが起こります。
例えば・・・
「蕎麦屋」という名前なのに
「うどん」しか置いてなかったらおかしいですよね?
サロンで言うと・・・
「リラクゼーションサロン」とあるのに
脱毛メニューしかないとか
「イギリス式リフレクソロジー」がメインなのに
ハワイアンな内装だとか
そういったことは避けたいところ。
コンセプトが大まかに決まれば、
そういったチグハグは起こりません。
③物件を見つける
↑SUHADAフェイシャルエステスクール・サロンのある最寄りの下北沢駅↑
サロンコンセプトが決まったら
それになるべく見合う物件を探しましょう。
物件に関しては、
縁とタイミング次第なところがあるので
少し早めに探し始めるのがおすすめです。
個人エステサロンの場合は
・マンションの一室
などで開業する人が多いです。
テナント(店舗)とマンションでは初期費用や
家賃など大きな違いが出てきます。
一般的にマンションの場合は
・初期費用が敷金+礼金/毎月の家賃
テナント(店舗)の場合は
・敷金+礼金+保証金/毎月の家賃
テナントだとスケルトン(まっさら状態)の場合は
内装費用もかなり高額になる傾向があり
退去時もスケルトンに戻す必要があるため
退去も費用がかさみます。
マンション、テナント以外も
自宅サロンやレンタルサロンの場合は
初期費用や内装が比較的手軽で
毎月の家賃負担が少ない傾向がありますので
自己資金が少なくても焦らずじっくり
経営基盤をつくることがきそうですね。
④資金調達
物件確保と同時進行で行いたいのが資金調達。
自己資金(これまでの貯金など)で
まかなえれば気楽ですが、借入が必要な場合もあります。
また、補助金や補助金など条件によって
「お金をくれる」制度もあるので活用していきたいですね。
お金周りで何から始めたらいいかわからない人は
まず、開業エリアの「商工会議所」に
電話でアポを取り相談にいきましょう。
大抵は無料で、資金調達の方法や
地域の補助金情報や借入までの
ステップなどを教えてくれますよ。
⑤内装工事
物件が決まったら、内装工事を進めましょう。
テナントなどの場合、ここで3ヶ月以上時間がかかるケースも。
マンションの一室の場合などは
内装を簡易的にしたり、自分で工夫したりで
専門家に頼まずに自分で行う方法もあります。
サロン経営歴11年の私も、
ほぼ内装工事はゼロでやってきました。
最近は貼って剥がせる壁紙など、賃貸OKのDIYの
アイデアや製品も豊富にあるので情報集取してみましょう。
⑥備品、機器の準備
物件が決まり、内装が終わったら今度は
機器やベッドなど大型のものを搬入し、必要な備品を買い揃えます。
美容機器やベッドなどは早いモノだと数日で納品ですが
受注生産品や海外輸入品などだと数ヶ月単位のものもあります。
こだわりのある人は事前に準備していくことが大事です。
フェイシャルサロンさんの場合は、お化粧品ブランドとの契約なども
この段階では済ませておきたいとこです。
HPやチラシ、広告の作成やサロンの認知を広げるための
販促もはやめの準備がおすすめです。
サロンコンセプトや住所が決まった段階で
告知は初めていきたいですが写真などが用意できないこともあるので、
本格的な始動はOPEN直前、場合によってはOPEN後になることもあります。
開業前からSNSなどで発信しつつ、販促を本格化しましょう。
SNSやweb広告、チラシ配り、ポスティングは効果がでるのに
時間がかかることも多いので、早めに始めたり、
結果が出ない時期があっても継続することが大事です。
⑧サロンシステムの構築
これは個人エステサロンならのちのちに
整えるのでも問題ないですが、
最初から準備できた方がスムーズです。
お客様がどこでサロンを知って
どこでサロン情報を見て、どこからどのように予約をして
お店側は予約や顧客管理をどのようにするのか、
決済システムやカルテの管理などをスムーズにする必要があります。
お客様が少ないうちは
個別対応でも問題ないですが
ある程度人数が増えると
予約管理やカルテの管理などは重要です。
・予約管理
・決済システム
・顧客管理
これらは自動化できた方が楽です。
スタッフがいる人はスタッフ間の共有ができるように
システムを構築していきましょう。
⑨OPEN
サロンの物件が決まり、機材や必要なモノが揃って
お店OPENを告知したら・・・
いよいよOPENですね。
OPENの段階で必要なことは
・開業届を出す!
ことですが、これは開業から
1ヶ月以内に税務署に届け出ましょう。
本当に大事なのはエステサロン開業後!
エステサロン開業までの道のりを書きましたが
実は開業してからが一番大事です。
エステサロンの経営って、実はシンプルで
①お客様に予約をしてもらう
②エステをする(売上を上げる)
③また来てもらう
この三つの繰り返しです。
経営がうまくいってないときは
この3つのどこかに必ず原因があります。
例えば・・・
お客様に来てもらえていない(集客)
売上が上がっていない(単価が低いなど価格に問題)
また来てもらえない(リピートされない、頻度が空きすぎている)
などです。
集客や経営部分はもちろん、とても大事ですが
例え、月に100人集客できたとしても・・・
技術不足でクレームを出したり
お客様を幸せにできていなければ
なんのための商売かわかりませんし、
リピートされなければ永遠に
「新規集客」に追われて疲弊し安定経営はできません。
経営も、技術も。
どっちも大事ですが今まだ未経験、初心者さんであるのなら
まずは安全にエステを行える技術・知識を身につけて
「リピートされるエステティシャンになる」
これが開業後に成功していくための第一歩です。
エステスクールSUHADAでは
技術・知識を短時間で身につける
少人数制のスクールです。
卒業後も学び続けられるよう
アフターフォローも充実。
「サロン現場」を長く経験、
現役エステサロンオーナーでも
ある講師の永松が現場のリアルを伝えます。
執筆者
永松麻美(ながまつあさみ):東京都世田谷区(下北沢)でエステサロン&スクールSUHADAを運営してるオーナーエステティシャン・エステ講師。サロンは11年目。初心者からエステサロン開業を目指すための技術・知識スクールを運営、卒業生の開業・経営サポートにも携わっている。美容家としてTV・ラジオ・雑誌の美容記事監修・執筆、化粧品や美容アイテムの監修メディア出演もしている。著書に「シワとりパーフェクトブック」「正しい知識がわかる 美肌事典」がある。