エステサロンを開業するとき、メニューはどうやって決める?
エステサロンを開業したい!
そんな方からの質問で多いのが・・・
「メニューはどうやって決めたらいいの?」
ということ。
エステメニューはもちろん、その価格も
エステサロン経営の軸になる部分ですから
悩みますよね。
サロンのコンセプト、ターゲット、そしてメニューと価格は
途中で大幅変更しにくいので
最初にしっかり決めれるのが理想です。
エステ施術のメインを決めよう
まずは、メニューの前にサロンコンセプトを決めるのが先です。
「誰に、何を、どのように」
サービスを提供するサロンなのか。
一口にエステサロンと言っても
・髭が濃くて悩んでる男性をつるつるお肌にしてあげたい!
のと・・・
・ダイエット失敗ばかりの人を助けたい!
のと・・・
ニキビで悩む人の役に立ちたい!
では・・・
サロンコンセプトも
提供するメニューも
サロンの存在を知ってもらう場所も
大幅に変わりますよね。
私はフェイシャル専門サロンとして
開業当初、ニキビ改善などをメインに開業しました。
自分自身がかつてニキビや肌荒れに悩んでいたから
同じ様な苦しい想いをしてる人の役に立ちたかったから。
サロン運営を続けるうちに常連さんとともに
私も歳を重ねて(笑)
今は「シワ・たるみ」などのエイジングケア主軸に
なっています。
個人エステサロンなど
小規模サロンの場合は
オーナーの想いがお店になっていく
部分があります。
なので、
「自分が心からこうしたい!」
「こういう人の役に立ちたい」
「私、こういう施術得意!」
という想いから決めてもいいと思っています。
ただし、忘れてはいけないのは
エステサロン経営はビジネスです。
特にサロンオーナー一人のサロンの場合は・・・
時間/体力/金銭
の問題を一人で抱えていくことになります。
例えばですが・・・
やりたいのが痩身のボディマッサージだとして・・・
1日に全身の痩身(ダイエット)の
オールハンドマッサージ何人できますか?
今はたくさん数をこなせても
10年後、20年後同じ数をこなせますか?
そういった自分の問題と
お客様の需要(世の中のニーズ)も
頭の片隅に入れて考える必要があります。
フェイシャルエステでの開業がおすすめな理由3つ
私は、フェイシャルエステでの開業をオススメしています。
それはなぜかというと・・・
人生100年時代、年齢を重ねても綺麗でいたい人(需要)は
どんどん増えているからです。
身体もですが、やっぱり顔を気する人は
多いですよね。
また、サロン経営の目線からも
フェイシャルエステでの開業がおすすめです。
その理由は3つ。
①お客様と長い付き合いになりやすいから
リピーターさんに恵まれやすい
(脱毛やダイエットと違い、お顔は卒業がない。
上手な人や相性の良い人から離れずらいなどの理由)
②物販売上があがりやすい
ボディや脱毛のサロンと比べて、フェイシャルエステでは物販売上があがりやすいという特徴があります。
お化粧品の購入があれば、場合によってはスタッフ1人分くらいの売上をあげてくれることもあります。
③体力的に続けやすい
フェイシャルエステは、ボディ系施術と比べて
腰痛・腱鞘炎などの故障が少なく、
体力的に年齢を重ねても続けやすい傾向があります。
先ほど脱毛機器の話をしましたが、
意外と機器メニューはヘッドが重く、手首を痛めたり、
姿勢の関係で腰痛などで悩んでいく方もいらっしゃいます。
基本、座って行えるフェイシャルは
体力的には楽な傾向があります。
しっかり正しい技術を身につければ
姿勢も綺麗に保て、腱鞘炎などのリスクも比較的低いです。
(変な癖をつけてしまうと怪我の可能性もあります)
私自身は、身体の故障をしたのは新人の頃だけ。
まだ身体の使い方がわかっていない頃でした。
最初にしっかりした技術を身につけるのが大切です。
エステの価格はいくらが正解?
エステの価格に正解はありません。
サロンの価値やエステティシャンの
技術や知識、立地などによって変わります。
だけど、ひとつ言えるのは・・・
「安すぎるのはNG」だということ。
例えば、フェイシャルエステ60分が
1,500円だったとして
あなたはどんな印象を受けますか?
私なら・・・
「安すぎて、技術者が初心者なのかな?」
「きっと大容量の安くてあんまり良くない化粧品を使ってそうだな」
と思います。
「安すぎて、怖い」ので
予約することはまずありません。
値段をそれなりに出しても
上手な技術者に、上質なサービスを受けたい。
ちゃんとエステによる変化や実感が欲しい。
そんな人ほど
価格が安すぎると来店しませんし
サロン側も安くしすぎるとどうじても
運営に無理が生じます。
・元がとれないから安い材料を使おう
・たくさんやらないと利益が出ないから必死で働こう
・「こんなに安くてあげたのに」という傲りが出てくる
のような感じで・・・・
お金や体力、気力に無理が生じれば
健全なビジネスはできません。
健全でなければ、長く続けることができない。
働くサロンオーナーやスタッフ側も
お客様も幸せになるビジネススタイルになる
価格設定にする必要があります。
自信がないなら価値を高めるしかない
「自信がないから価格をあげられない」
同業者さんからたまにそんな声を聞きます。
ですが・・・
私は、自信がないから価格を下げるよりも
価格に似合う、それ以上の
自分・サロンになるために
成長をして欲しいなと考えています。
技術は身につきます。学び実践すれば。
知識も身につきます。学んで実践すれば。
サロンの価値は高められます。
接客やおもてなしで。
そして価値をしっかりと伝えれば
ちゃんと伝わります。
安いから通う。
そういったお客様ではなく
「あなたにやって欲しいから、来る」
「このサロンには価値があるから、来る」
そういった状況を作って欲しいですし
それをつくるのは他でもない自分自身です。
執筆者
永松麻美(ながまつあさみ):東京都世田谷区(下北沢)でエステサロン&スクールSUHADAを運営してるオーナーエステティシャン・エステ講師。サロンは11年目。初心者からエステサロン開業を目指すための技術・知識スクールを運営、卒業生の開業・経営サポートにも携わっている。美容家としてTV・ラジオ・雑誌の美容記事監修・執筆、化粧品や美容アイテムの監修メディア出演もしている。著書に「シワとりパーフェクトブック」「正しい知識がわかる 美肌事典」がある。