開業相談にいらした、ある生徒さんの
言葉が私の心に深く残っています。
彼女は、お客様の肌に触れ、心を癒すエステの
仕事が大好きでエステティシャンになりました。
しかし、彼女が働いていたサロンは
少し特殊なスタイルだったそうです。
- 高額な化粧品セットをお客様にキープしてもらうのが基本
- お友達を紹介してもらうノルマがある
- スタッフ自身も、サロンで扱う化粧品を自分のお給料で全て購入しなければならない
その「違和感」は日に日に大きくなり、
彼女は大好きだったはずの仕事を、一度は辞めてしまいました。
その「当たり前」、本当に当たり前ですか?
もしかしあらあなたも、どこかで
似たような経験をしたことはありませんか?
確かに、サロンを経営していく上で売上はとても大切です。
でも、その方法は決して一つではありません。
化粧品をたくさん売ることで成り立つサロンもあれば、
高い技術力と心のこもったサービスで
お客様に長く愛され続けるサロンもあります。
彼女が感じた「違和感」は、決して間違っていません。
それは、彼女が心から大切にしたい「お客様への想い」が、
そこではできなかったというサインなのです。
「違和感」こそ、あなただけのサロンの道しるべ
一度は現場を離れたものの、美容への情熱を忘れられなかった彼女。
その想いを聞いたとき、私は心から嬉しくなりました。
なぜなら、その「違和感」を経験した彼女だからこそ、
作れるサロンがあると確信したからです。
- 無理な勧誘や販売は一切しない、心からリラックスできる空間
- お客様一人ひとりの肌と真剣に向き合い、最高の技術を提供する時間
- 自分が心から「良い」と信じられるものだけを、そっと紹介する誠実さ
彼女が「嫌だ」と感じたこと、疑問に思ったことの一つひとつが、
これから作るサロンの「お客様とのお約束」になります。
それは、どんな豪華な内装や広告よりも強い、
お客様の心を惹きつける魅力的なコンセプトになるのです。
個別相談の時間で「違和感」という名の原石を掘り起こしました。
彼女が本当にやりたかったことは何だったのか。
どんなお客様を、どんな風に笑顔にしてあげたいのか。
話しているうちに、彼女の表情はどんどん明るくなり、
未来のサロンの姿が、キラキラとした輪郭をもって現れ始めました。
もし、あなたが過去の働き方に疑問を感じ、
エステの仕事から少し距離を置いているのなら・・・
その経験は、決して無駄ではありません。
むしろ、あなただけの、どこにもない
素敵なサロンを作るための、大切な道しるべになるかもしれません。