「見た目は、その人の中身の一番外側」
私は10代の頃から20代後半までの10数年間
大きくて真っ赤に腫れたボコボコのニキビに悩まされ、
さらに思春期の頃から太りはじめて・・・
最大66kgまで太ってしまった過去があります。
自分の見た目にまったく自信がもてず、真っ赤なニキビを隠すために
前髪をつくりフェイスラインにシャギーを入れていつも俯いていました。
子供の頃、バレエを習っていたなんて見る影もないほどの猫背。
鏡なんて嫌い。
写真なんて嫌い。
自分なんて嫌い。
可愛い子も、嫌い。
友達も少なく根暗な青春時代。
周りの女の子たちがメイクやおしゃれを楽しんでいるころ
私はニキビを隠すこと、顔を見られないこと、体型を隠すことに必死でした。
素敵だと思える男の子がいても全く相手にされない。
でも相手にされないのを認めたくなくて
「外見じゃなくて、私の中身を見てよ」
「外見しか見ない人なんて軽い男の子なんだ」と思っていました。
自分の見た目は遺伝だ。
これは仕方ないことだと自分を納得させて
何も行動せずに、キレイになる努力をせずに、いつしか恋愛も諦めていました。
でもどこかで諦めきれないから、
キレイな子が羨ましかったしモテる子が妬ましかった。
明るくて可愛くて、幸せそうな子を見ると
胸がぎゅっと締め付けられていました。
それはどこかで、自分もそうなれるんじゃないかって諦めてなかったから。
今思えば嫉妬は、希望のサインでした。
可愛い子や素敵な人を恨んだり妬んだりする自分が、嫌いになっていく。
親がこんな見た目に産んだんだと、親のせいにして、見た目のせいにして
恋愛も夢もおしゃれも何もかも諦めたふり。
諦めたふりをして、何も努力してない自分がどんどん嫌いになっていく。
でも、元々可愛くてもさらに自分を磨こうと
努力してる友人を見た時に・・・
綺麗になるために何も努力してない自分が恥ずかしくなって。
もうこれ以上ないってところまで、自分を嫌いになった時に
初めて私は「私を好きになりたい」と前向きになっていきました。
だって・・・
自分を諦められない。
こんな自分でもキレイになれるかもしれない。
もっと楽しくキラキラした人生を生きれる方法があるんじゃないか。
自分を変えたい。
そのためにまず、見た目を変えよう。
一念奮起して貯金を全部美容とファッションにつぎ込み、
雑誌を買い込み、手当たり次第に百貨店の
化粧品やコスメを買い込みました。
そんな私を見て・・・
いつのまにかオシャレで周りのオシャレや美容に敏感な人たちが
いろんなことを教えてくれるようになり、友人がふえました。
キレイになりたいと望んだから、元々キレイだと思っていた人たちも、
本当は私と同じように「キレイになりたい」と望んでいることに気付きました。
だから、同じ望みを持つようになった私の気持ちをわかってくれて、
手を差し伸べてくれたのです。
「もっと早く、素直になれば良かった」と、何度も思いました。
自分なりに美容に興味をもって勉強するうちに
私が教えることも増えていきました。
密かに憧れていたキレイな友人たちが、
私に頼ってくれることが嬉しくて仕方ありませんでした。
外見を磨いていくにつれて、
男の人に「可愛い」「キレイ」って言われるようになりました。
最初は、社交辞令だよね。
からかわれているんじゃないか？と思いました。
だけど、本気で言ってくれているのに気づいた後は、
嬉しくて、少し自分に自信が持てた気がしました。
その後、自分を認めることができるようになって
好きなことを好きって言えるようにりました。
やりたいことを、やりたいって言えるようになりました。
以前よりも、人と接することが怖くなくなっていきました。
足が太いから、スカートなんて履いちゃいけない。
ニキビだらけだから、メイクしたら余計目立ってしまう。
髪が剛毛だから、可愛い髪型なんて似合わない。
そう考えてた私が・・・
好きな服、好きなメイク、好きな髪型をやってもいいと
思えるようになりました。
「私なんかが遊びに誘ったら迷惑だろうな」と思っていた
友人を誘えるようになりました。
「私なんかが行ったら浮くだろうな」と思っていた
オシャレな場所にも行けるようになりました。
「私なんかが着たら笑われるだろうな」と思っていた
服も着られるようになりました。
がんばれば、自分次第でなんでもできるって思えるようになりました。
キレイになるって、楽しい。
キレイになるって、人生の可能性が広がる。
16キロのダイエットや、見た目の変化の
成功体験は私に大きな自信をくれました。
いつしか、自分で美容の勉強をしたいとプロになることを決意。
自分がキレイになりたい、から、人をキレイにしたいに変化してきました。
エステの世界に転職し、自分でエステサロンを開業し12年。
現在はエステ講師として活動したり、美容本の書籍も何冊も出しています。
私の最大の強みは「元々美人で恵まれた見た目をもっていなかった」こと。
元々キレイだから、美容のプロになったんじゃない。
中身も外見もブスで、デブで。
コンプレックスの塊で「自分なんか」って思っていた私だったからこそ
発信できることがあります。
そんな経験をしてるからこそ、今悩んでいる人。
今コンプレックスを抱えている人の勇気になれると思っています。
「外見じゃなくて中身が大事」なんて言葉がありますよね。
もちろん中身は大切なんです。
私自身、外見コンプレックスだったころ
「外見じゃなくて、私の中身を見てよ」と思っていました。
だけど数千人の女性の肌、身体、心に触れてきて感じているのは
「その人の中身の一番外側が外見」ってこと。
外見にはその人の個性や生き方が現れます。
自分を受け入れて愛しているか、大事に扱っているか。
どんな感情を抱いて日々を過ごしているのかが、全て肌や身体に現れます。
外見を磨くことは、中身を磨くことでもあります。
どんなものを食べて、どんな生活をしているか。
すべて見た目に現れます。
怒っている人、不機嫌な人は眉間にシワが入り口角が下がる。ります。
楽しんで笑顔でいる人は口角も頬の位置も上がります。
太るものを食べれば太り
健康なものを食べていれば健康でいれます。
美容のテクニックも大事だけれど、
自分を愛おしみながら大切に扱う。
日々を自分らしく楽しんで生きている。
それが何よりも大事な美容法です。
中身を磨けば、見た目は磨かれていきます。
同じように、見た目を磨くことで、中身は磨かれていきます。
自分を丁寧に大切に扱って自分を愛してあげる。
自分をちゃんと認めてあげる。
自分自身の外見を磨いていないのは、中身を磨いていないことと一緒。
だって外見は中身の一番外側だから。
適当な服を着たり、体型や自分の美しさを隠す服を着たり。
メイクも、素肌や欠点を隠すためのメイクをして楽しめません。
お肌や身体のお手入れも、諦めて適当で
清潔感が失われてもケアをせずに
それでも「中身を見て」って言えますか？
見た目を磨くのは、周りの人への気遣いや思いやりのひとつであり
そして自分を愛し、大切にし中身を磨く方法のひとつなんです。
自分の身体を丁寧に扱ってケアすること。
その結果見た目も中身も磨かれていく。
自分の手でお手入れすることでしか、自分を愛することはできない。
誰かを見つめてその人になろうとするんじゃなくて
自分の心と身体をちゃんと見つめてあげてほしい。
プロの手に任せてのお手入れももちろん効果的。
だけどそれはあくまで、お手伝い。
キレイになるのは、キレイにするのは自分自身なんです。
だから私は、エステでお客様に触れてケアすることだけでなく
自分自身で自分の体や肌に触れる時間を大切にしてほしい。
心も身体も肌も、自分で磨いていくんだって気持ちと習慣を身につけてほしい。
自宅でできる、自分でできるケア方法はそんな想いで提案しています。
だから、ただ読むだけじゃなくて。
今日の夜から、少しの時間でいいから。
自分のお肌、身体に愛をもって触ってあげてほしい。
その習慣から自分の心と身体と向き合って、日々が今より少し
幸せで満ち足りたものになるように。
そんなきっかけになれば嬉しいです。