「話題だから」で選ぶのをやめよう。あなたの肌が本当に必要とするスキンケアの見つけ方。

それは、肌トラブルを招き、理想の肌から遠ざかる原因になりかねません。あなたの「なりたい肌」を実現するためには、流行に流される前に、「今の肌状態」を知ることが何よりも大切です。
流行りの「良さそう」が、あなたの肌を傷つけることも
先日、常連のお客様がサロンにいらっしゃいました。開口一番
と、赤みの引かない頬を見せてくれました。
お話を聞くと、SNSで大流行中の韓国コスメのビタミンC美容液を使ったとのこと。
ビタミンCは安全性が高く、とてもたくさんのお化粧品に配合されてる美容成分。ただ、そのままの形だと不安定で壊れやすいので、通常「ビタミンC誘導体」という形にして化粧品に配合されます。
ビタミンCはシミ、くすみ、ハリ、皮脂分泌調整など様々な作用があり万能成分と言われていますが、やっぱり魔法のように全部万能!ってこともなく、ビタミンC誘導体の種類により「持続は得意だけど効果が控えめ」「浸透は得意だけど持続が苦手」など性格があります。こういったメリットデメリットを考えながら、各メーカーさんが成分や、配合のバランスなど色々工夫して製品がつくられています。
今回、お客様が肌荒れしてしまった美容液に入っていたメイン成分もビタミンC誘導体のひとつでした。
浸透力が高く即効性があるため、透明感やハリを求める方には非常に良い成分です。ただ、比較的酸化がはやく、人によっては刺激性を感じる可能性もある成分でした。
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ピリピリ感や赤みが出やすい
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敏感肌や乾燥している肌には刺激が強い
というリスクを一定数含んでいるのです。
その製品を開発されたメーカーさんは、きっと成分や効果にこだわり抜いて作られたことでしょう。製品自体に「悪」はありません。ただ、どうしたって、その成分が持つ特性上、合わない方が一定数存在する、という事実があるのです。
「流行り」<「今の肌」?プロが重視する判断軸?
新しいコスメや流行りのアイテムを試すのは、いくつになってもワクワクしますし、楽しいものです。決して「流行りに飛びつくのが悪い」と言いたいわけではありません。
ですが、もし今、あなたが「化粧品で肌荒れした経験がある」「常に肌のコンディションが不安定」「赤みやヒリヒリを感じやすい」と感じているのなら、少し立ち止まって慎重になってほしいのです。
プロの視点から言わせていただくと、化粧品を選ぶ際に最も大事にしてほしい視点は、化粧品がいい悪いの前に「今、自分のお肌の調子はどうなのか?」です。
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敏感期ではないか?(生理前、季節の変わり目、寝不足など)
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乾燥しすぎていないか?(バリア機能が低下している状態)
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部分的に炎症を起こしていないか?(ニキビ、赤み、ヒリヒリなど)
肌荒れしたお客様を拝見すると、赤みがなかなか引かず、いつもより敏感な状態になっていることが多々あります。バリア機能が低下している状態の肌に、高濃度や積極性の高い「攻めの成分」を入れてしまうと、炎症を起こし、かえってトラブルを悪化させてしまうのです。
ホームケアでも、お肌の状態をみて「攻め」「守り」のタイミングを意識するといいかもしれませんね。
流行よりも肌のコンディションを重視するのは、この刺激とリスクを回避するためなのです。
「合わない」を「最高の情報」に変える方法
もし、今、または過去に「これを使ったら肌荒れた」という化粧品があったら、それを保存しておいてください。
肌荒れの原因となった商品名と、裏面(現物を捨ててたら、公式HPに掲載されてることも多いです)に記載のある全成分表示を、写真やスクリーンショットで保管しておいてください。
そして、エステに通われている方は、ぜひ担当のエステティシャンにご相談ください。私たちプロは、その情報から「お客様の肌にはどういった成分が、どんなリスクをもたらす可能性があるか」を割り出すことができます。
流行りや他人の成功例ではなく、あなた自身の肌が本当に必要としている最高のスキンケアアイテムと、最適な方法を見つけていってくださいね。
もちろん、私のサロンのお客様はお手伝いさせていただきますし、スクールの生徒さんたちも、化粧品成分の読み取りもやっていきましょう^^
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執筆者

永松麻美(ながまつあさみ):東京都世田谷区(下北沢)でエステサロン&スクールSUHADAを運営してるオーナーエステティシャン・エステ講師。サロンは12年目。初心者からエステサロン開業を目指すための技術・知識スクールを運営、卒業生の開業・経営サポートにも携わっている。美容家としてTV・ラジオ・雑誌の美容記事監修・執筆、化粧品や美容アイテムの監修メディア出演もしている。著書に「シワとりパーフェクトブック」「正しい知識がわかる 美肌事典」「キレイかどうかは自分で決める」「表情筋ほぐし」がある。